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ヴァーチャル日本語 役割語の謎 (もっと知りたい!日本語) 金水敏 感想

ヴァーチャル日本語 役割語の謎 (もっと知りたい!日本語)

ヴァーチャル日本語 役割語の謎 (もっと知りたい!日本語)

最初に

本書を読んだきっかけは基礎日本語文法や24週日本語文法ツアーに載っている男女の差異について疑問を持ったからである。 基礎日本語文法と24週日本語文法ツアーの感想はこちら

slowsvarioustopics1.hatenablog.com

実際に日本語を使用するときに男女の差異はあまり感じることはなく、女性がてよだわ言葉を使っているのを聞いたことがない。 標準語を使用しない地方出身者ならなおさら身近に感じないだろう。 調べていく中でこういった実際に使用しないが知識としてある日本語を役割語と知り、役割語について詳しく載っている「ヴァーチャル日本語 役割後の謎」を購入した。

本書の内容

本書は「~なのじゃ」の老人・博士語や「~だわ」などの女ことば、「~アルヨ」などの異人語のような漫画や小説、映画などのフィクションの中でしか聞かないような言葉遣いを役割語とし、なぜこのような言葉が生まれたか、知識として知っているのかを「標準語」と「ステレオタイプ」から謎を解き明かしている。

感想

本書は老人・博士語などの役割語の起源をただ説明するだけではなく、なぜ現実世界では使わないのに知識として知っているのかを記述しているのが面白い。 それは子供の頃に触れる漫画やアニメなどのメディアで役割語が使われるからだという。 そして子供の頃に触れた役割語ステレオタイプの知識として形成され、大人になっても消えないという。また、子供から大人になった次世代の作家もこういった役割語を作品の中で使い続けるので知識として役割語が途絶えることはないという。

本書を読んでいて気になった部分が一つある。 それは関西弁に対するステレオタイプの変容だ。 関西弁キャラといえばお笑い、守銭奴、暴力などのイメージが持たれてきたが、マンザイブームやKinKi Kids名探偵コナン服部平次の出現により、新しいスレテオタイプが与えられつつあるという。 本書は2003年に出版されたので現在の例で言えばフィクションの少女キャラが老人・博士語を話すキャラが現れてきている。 少女のような見た目のキャラにも新しいステレオタイプが与えられつつあるのだろうか。

終わりに

本書を読む前に疑問に思っていた言葉の男女の差異も男性語・女性語の例で説明されていた。 女ことばについてはもっと詳しく歴史などを知りたいので次は「女ことばと日本語」を読みたいと思う。