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「プロレス」という文化: 興行・メディア・社会現象 岡村正史 感想

「プロレス」という文化:興行・メディア・社会現象

「プロレス」という文化:興行・メディア・社会現象

感想

本書はプロレスという文化をロラン・バルトの「レッスルする世界/プロレスする世界」の翻訳の比較から始まり、フランスプロレスの隆盛や力道山アントニオ猪木UWFなどの日本プロレスの歴史、メディアや政治とのプロレスの関わり方などから読み取っている。 著者は力道山に関しての著作を多く出しているということもあり、第二章で書かれている力道山を巡るショー・八百長論とメディアへの影響の記述が非常に興味深かった。 力道山は戦後を代表する人物であり、歴史の教科書にも載ることがあるが、この頃からプロレスの八百長論があったというのは興味深い。 これは今の日本のプロレスにも十分通じるものであり、もしかしたら日本のプロレス団体がカミングアウトしない限り、ずっと付いてくる命題なのだろう。 しかし、本書で一番面白いのは第4章のプロレス文化研究会の言説である。 本書の良いところはプロレスラーや関係者、ライターが書いているのではなく、プロレスウォッチャーがプロレスについて語っている点である。 特に第四章ではそれが色濃く記述されており、PRIDE、女子プロレス、プロレスファン、そしてプロレスの八百長論に関しての熱き議論が記されている。 プロレス関係の本は多く出版されているがウォッチャー側が書いた本として本書は最高峰の一冊だ。


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